みなさん、おはこんにちばんは!!
杜くまです。
先日、ANAから国際線のファースト・ビジネスクラスに新シートが導入されることの発表がありました。
今回は、この新シート導入の裏に隠された改悪も含め、この新シートについて見ていきたいと思います。
10年ぶりの新シート
ANAが日本の航空会社で初めてスタッガードシート配列のビジネスクラスであるANA BUSINESS STAGGEREDを導入して早10年。
その間には、ライバルのJALがJAL SKY SUITEを導入するなど、各社が快適なシートを求めて競争も行われてきました。
そんな中、先日、ANAが10年ぶりにファースト・ビジネスクラスのシートを発表しました。
そのコンセプトは、「世界最高のくつろぎ空間」となっています。
そのコンセプトのもとで、日本を代表する建築家・隈研吾氏が監修し、先進的でありながらも日本らしさを感じていただける機内空間を実現しているようです。
B777-300ER型機の212席仕様機に導入
この新シートが導入されるのは、B777-300ER型機の212席仕様機になります。
ANAのB777-300型機には、264席、250席、212席仕様という3つの座席タイプが存在しており、このうちの最も座席数の少ない(上位クラスの座席が多い)タイプに新座席は導入されるようです。
この212席仕様のB777-300ER型機は、ロンドン路線やニューヨーク路線といった、長距離の路線に導入されています。
今回はじめに導入されるのは、このうちの東京(羽田)-ロンドン線(NH211便/NH212便)であり、2019年8月2日から運航が開始されます。
導入当初は隔日で運航され、8月末から9月にかけてデイリー運航が開始のようです。
新シートの詳細
それでは、ここからは新シートについて詳しく見ていきたいと思います。
ファーストクラス(THE Suite)
まずは、ファーストクラスです。その名も、THE Suiteになります。
ANAとしては最大となる広さのドア付個室型シートとなっているようです。
杜くまの第一印象としては、非常に高級感があるなと感じました。
このファーストクラスにはいくつか特徴はありますが、特に杜くまが注目した点は、以下の2点です。
まず1点目はドア付きの個室型シートとなっている点です。
この点はファーストクラスでは特に目新しい点ではないかもしれませんが、杜くまはこのドアに注目しました。
まるで日本の和風住宅の門のようだと感じました。これも和の要素の1つなのかもしれませんね。
続いて2点目は、43インチの4Kモニターが装着される点です。
43インチですよ。しかも4K。
自宅にも43インチの4Kモニターがある人なんて少ないのではないでしょうか。
まあ、このファーストクラスに乗れる人はもっと大きな4Kないし8Kのモニターを持っているかもしれませんがね(;^ω^)
このスペースで43インチの4K画面で機内エンターテインメントを楽しむのは、非常に臨場感を得られるのではないでしょうか。
他にも、中央席は可動式パーティションが装着され、ペア利用も可能となっているなどの注目点はあります。
ファーストクラスのペア席を利用して、デートなんて憧れちゃいますよね(笑)
ここでは紹介しきれなかったその他のポイントについては、以下の公式HPをご覧ください。
ビジネスクラス(THE Room)
次は、ビジネスクラスになります。その名も、THE Roomです。
全席通路アクセスというこれまでのシートの良さを残しつつ、ビジネスクラスとしてはANA初となるドア付個室型シートとなっているようです。
杜くまの第一印象としては、もはやほぼほぼファーストクラスなのではという印象を抱きました。
また、写真を見ると、シートの横幅が非常に広くなっているということもわかりますよね。
ここで、このビジネスクラスの座席で、杜くまが注目した点は、以下の3点になります。
まず1点目は、24インチの4Kモニターが装着されている点です。
ファーストクラスの43インチ4Kモニターに比べたら見劣りするかもしれませんが、十分大きなモニターですよね。
続いて2点目は、ペアシートに可動式パーティションが装着されている点です。
これもファーストクラスと同様の設定ですが、ドア付の個室型シートがペアで利用できるビジネスクラスというのは、プライバシーが守られたプライベート空間になるのではないでしょうか。
そのため、非常に魅力的だと感じました。
そして3点目は、前後の向きを組み合わせたシート配列になっている点です。
このTHE Roomでは、上の画像のように、進行方向のシートと逆向きのシートを互い違いに配列されています。
このようなシート配列は、世界的には一般的に見られ、杜くまも数年前にユナイテッド航空のB777-200型機に搭乗した際に見かけたことがあります。
杜くまは非常に酔いやすいタイプなので、電車のクロスシートに後ろ向きで乗ることも避けたいのですが、このような飛行機の後ろ向きのシートでは酔わないのかと不安にはなってしまいますね。
ここで紹介しきれなかったその他のポイントについては、以下の公式HPをご覧ください。
プレエコ・エコノミーはB787-10型機と同様のシート
ファースト・ビジネスクラスには新シートが導入されますが、プレエコ・エコノミークラスには、B787-10型機と同様のシートが導入されるようです。
B787-10型機と同様とはいえ、この機材は今年導入されたばかりのため、ほぼ新シートであるといっても過言ではないでしょう。
このシートでは、プレエコでは15.6インチ、エコノミーでは13.3インチという大きなタッチパネル式パーソナルモニターや6方向に移動可能なヘッドレストが装着されている点が大きなポイントとなっています。
機内設備にも工夫が
ここまではシートについての話でしたが、それに加え、機内設備も一新が行われているようです。
まずはじめに、エントランスエリアには、大型のウェルカムモニターや雲をイメージしたローラーブラインドが設置され、すっきりとした空間となっています。
また、バーカウンターに設置されたパネルはライトを照らすことにより和紙のデザインが映し出され、日本らしさが演出されるなどの工夫も行われています。
その裏で改悪も
以上のように、シートや機内設備が一新され、非常に魅力が多い新仕様機となるのではないでしょうか、と言いたいところでしたが、その裏でしれっと改悪も行われていることにみなさんは気づいたでしょうか。
以下の2つの図は既存シートと新シートの212席仕様のB777-300ER型機のシートマップになっています。
こちらが既存シートのシートマップ。
そしてこちらが新シートのシートマップになります。
赤枠で囲われている最後尾のエコノミークラスに注目してください。
既存シートでは、2-4-3の9アブレストであることに対して、新シートでは3-4-3の10アブレストにちゃっかりと改悪されています。
出ましたよ、いつも通りのANAの詰め込みシートへの変更です。
新シートのファースト・ビジネスクラスのゆったりとした空間の確保の裏には、エコノミークラスの詰め込み仕様への改悪が隠されていました。
これは少し残念な点ではありますね。
まとめ
今回はANAがB777-300ER型機に導入をする、ファースト・ビジネスクラスの新シートであるTHE SuiteとTHE Roomについて紹介をさせていただきました。
このうち、特にビジネスクラスのTHE Roomでは、ドア付の個室型シートを導入するなど、目新しい点が多くありました。
ですが、この新シート導入の裏でエコノミークラスは詰め込み仕様への改悪が行われており、少し残念な点も見受けられました。
SFC修行を計画している方にとっては、ニューヨーク便に導入されることが待ち遠しいのではないでしょうか。
杜くまも、このビジネスクラスに1度乗ってみたいものです。