みなさん、おはこんにちばんは!!
杜くまです。
先日、陸マイラー界隈を大きく揺るがす大きなニュースが飛び込んできました。
2024年の春にTポイントとVポイントが統合し、新たな青と黄色のVポイントが開始されるということです。
この双方はANA陸マイラーになじみ深いポイントであるため、この先のANAマイラー戦略を考えていくうえでも大きなニュースとなりました。
今回は、このニュースを踏まえ、ANAマイラーがどうしていくべきかを個人的な考えをもとに考えていきたいと思います。
ANA陸マイラーにおけるTポイントとVポイント
それでははじめに、ANA陸マイラーにおけるTポイント及びVポイントの立ち位置について簡単に振り返っておきたいと思います。
Tポイント
まずはTポイントです。
Tポイントといえば、JQセゾンルートにおけるポイント交換の中継点となるポイントでした。
JQセゾンルートというのは、各種ポイントサイトで貯めたポイントをANAマイルに交換レート70%で交換することのできる今最も交換レートの高い交換手法でした。
このJQセゾンルートの図を以下に示していますが、Tポイントは各種ポイントサイトからのポイントが初めて集約される極めて重要なポイントとなっています。
Vポイント
続いてはVポイントです。
Vポイントは上のJQセゾンルートには登場してきませんが、三井住友カードの使用で貯めることのできるポイントでした。
三井住友カードといえばANAカードのVISA/マスターブランドは三井住友カード発行のカードであるため、Vポイントが貯まります。
※ANAカードはVポイントの”ANAマイレージ移行可能ポイント”が貯まる。
また、コンビニ等の使用でANAマイル還元率が3%となる三井住友カード(NL)もANA陸マイラー必須カードの1つとなっているため、持っている方も多いのではないでしょうか?
以上のように、三井住友カードもANA陸マイラーにはなじみ深いため、VポイントもANA陸マイラーにとっては重要なポイントの1つになっています。
TポイントとVポイントの統合でどうなる?
そんなANA陸マイラーに近しい存在であるTポイントとVポイントが統合するわけですが、運用はどのようになっていくのかという疑問がわいてきますよね。
個人的に気になった点をいくつかピックアップして取り上げてみたいと思います。
有効期限は?
まずは有効期限についてです。
現在、Tポイントは最終利用日から1年間(実質無期限)、Vポイントは2年間という大きな違いがあります。
その点については、公式HPで以下のような紹介がされていました。
Tポイントの有効期限に合わせ、最終利用日から1年間となるようです。この点は現状のVポイントユーザにとっては改善となりますね。
なお、ANAマイレージ移行可能ポイントの有効期限(一般カード2年間、ゴールドカード3年間)は変更がないと予想されます。
2つのポイントは統合できる?
今現在、ANA陸マイラーはTポイントとVポイントの両方のポイントを少なからず持っていることだと思います。そこで次は、2024年春の統合以降、それらのポイントを統合できるのかという点に着目します。
この点に関しても統合はでき、2024年春に詳細が発表されるとのことでした。その際の価値はどうなるのかという点に関しては、公式HPに以下の紹介がされていました。
現状のTポイント及びVポイントの1ポイントはどちらも新たなポイントでは1ポイントとなるようです。
現在は、Vポイント→Tポイントの交換は交換レート80%となっているので、この点も改善と言えそうですね。
統合に向けてANA陸マイラーはどうすべきか
以上の話を聞いていると、統合はメリットばかりのような気がしていますが、本当にそうなのでしょうか?
ANA陸マイラー的にはJQセゾンルートがどうなるのか、交換レートはどうなるのかなといったことが一番気になりますよね。
公式HPを眺めていると、以下のような記述を見つけました。
赤線の引かれた箇所に注目すると、「今まで通り、Tポイント提携先で、貯めたポイントを使うことができます」とあります。
これを店舗だけの話と捉えるか、ポイント交換も含めた話と捉えるかは難しいところですが、後者だとすれば現在のVポイントも現在より高い交換レートでANAマイルに交換できることになりますね(現在56%→70%へ)。
ですが、私は個人的には楽観的に考えることはできないと思っています。
以下の記事でも解説していますが、三井住友カードは、数年前にVポイントの他ポイントサービスへの交換レートを下げ(Tポイントへの交換もこの時に100%→80%に改悪)、Vポイントアプリをはじめ、SMBCのサービス内で完結させるVポイント経済圏を目指しているためです。
この統合には、Vポイント経済圏を作るのにあたって、利用者が少なかったVポイントユーザに共通ポイントの1つであり利用者が5000万人を超えるTポイントユーザを取り込みたいという戦略が見透かされてきます。
Vポイント経済圏では、利用者が(等価に)他のポイントに交換してしまっては何のメリットもないため、できる限りVポイントの形でサービス利用してもらいたいという思惑があると思います。
そのため、現状のTポイント→JRキューポのJQセゾンルートにおける交換は、新たなVポイントになった場合、私の見立てだとほぼ100%等価交換はできなくなると考えてもらっていいかと思います。
良くて交換レート80%、最悪の場合は閉鎖もあり得るのではないかなという心づもりはしておく必要があるでしょう。
その場合、JQセゾンルートは終焉、残すはnimocaルートのみとなってしまうこともあるかもしれません。
nimocaルートは九州・函館の現地に赴く必要があるという最大のデメリットがありました。
そのため、nimocaルートを地理的に利用することが出来ない場合には、JQセゾンルートが現状のまま存続している2024年春までに、Tポイント→JRキューポの交換を出来る限り済ませておくというのも1つの手ではないかなと思います。
なお、JRキューポは有効期限があるため、その先の永久不滅ポイントまで交換しておくことで有効期限の心配はなくなります。
永久不滅ポイントはポイント投資サービスでしばらく運用しながら寝かせることもできますし、仮に永久不滅ポイント→ANAマイル(70%)のルートが塞がれた場合も、
永久不滅ポイント→JRキューポ→エポスポイント→ANAマイル(60%)
※JQ CARDセゾン・JQ CARDエポスゴールドの2枚が必要
という代替手段も用意されています。
あくまで個人的な考えなので責任は負いかねますが、上記の通り、先に永久不滅ポイントまで交換しておくというのもANA陸マイラーが取っておくべき1つの手段ではあるかと思います。
少なくとも、TポイントとVポイントの統合が良いことばかりではなく、昨今の流れを踏まえると改悪への一歩である可能性があるという点はしっかり把握しておき、今後の発表を注視しておくことが重要だと考えます。
まとめ
今回は、先日大きなニュースとなったTポイントとVポイントの統合を取り上げさせていただきました。
ANA陸マイラーにとって、TポイントはJQセゾンルートの中継点として、VポイントはANAカード(VISA/マスター)や三井住友カードNL等で貯まるポイントとして、どちらもなじみ深い2つのポイントが統合するということで非常に大きなニュースとなりました。
まだまだ詳細は今後の発表を待つことになりますが、ANA陸マイラー的にはJQセゾンルートがどうなるのか、交換レートはどうなるのかなど気になる点が多くありますが、昨今の流れを踏まえると、現状より改善することはないことは間違いがないかと思っています。
そのため、個人的には永久不滅ポイントに早い段階で集約しておくなどの対策を取っておくことも1つの手かなと思っています。