みなさん、おはこんにちばんは!!
杜くまです。
2月下旬に、ANAはB787型機、通称ドリームライナーの20機の発注を発表し、ANAのドリームライナー保有機数は100機を超える予定となりました。
今回は、これを踏まえ、今後の機材運用に関して考えていきたいと思います。
B787の2機種、計20機の発注を決定
2020年2月下旬、ANAはB787の2機種、計20機の発注を決定しました。
プレスリリースに関しては、以下をご覧ください。
計20機の内訳としては、B787-10型機 11機(確定11機)と、B787-9型機 9機(確定4機、オプション5機)となっています。
なお、これらのいずれの機材も、GE製のエンジンを装着し、B787-10型機の納入は2022年度から2024年度、B787-9型機の納入は2024年度から2025年度の予定です。
これまでは、ANAのB787型機に関しては、RR(ロールスロイス)製のエンジンを装着していましたが、エンジンの問題などもあった影響なのか、リスクを分散させた形になりますかね。
RR製エンジンの独特な音が好きだった杜くまにとっては少し悲しいニュースでした。
B787-10は初の国内線運用へ
それでは、これらの機材がどのような運用をしていくのかを見ていきましょう。
B787-10型機に関しては、日本初の国内線運用が予定されています。
現在、国内線の主力機はB777となっていますが、これを置き換えていく形になります。
これにより、国内線の主力機がB787に統一されていくことになり、整備や機材運用などの面で効率性を高めることができますね。
B787-9は国際線の成長原資へ
続いて、B787-9型機に関してですが、こちらは国際線の中長期での成長原資としての発注となっています。
ANAは積極的な路線拡大を進めており、今後もその姿勢は変えていかないということでしょうか。
とはいえ、新型コロナウイルスの影響が長引き、世界の情勢が変わった場合には、オプションとなっている5機に関しては今後何らかの変更があるかもしれませんね。
B777の退役が進むのか?
今回、以上のような機材発注のニュースを受け、今後、ANAの機材運用がどのようになっていくのかを考察していきたいと思います。
機内リニューアル対象機以外は退役か
現在、ANAでは国内線の主力機となっているB777-200型機、B787-8型機の機内リニューアルを進めています。
すでに、B777-200型機の一部は更新が済んでおり、B722という表記で羽田=新千歳・伊丹・福岡線を中心に運航しています。
なお、この機内リニューアルの対象となっているのは、B777-200型機の8機、B787-8型機の11機と報道されています。
B787-8型機の11機というのは、現在国内運用されている全機体数と一致しているため、すべてが順次置き換えられるということですね。
B777-200型機に注目すると、機内リニューアルの初号機はJA715Aであり、これ以降の機体番号のB777-200型機はJA745Aまでの計8機ということで、機内リニューアルの対象機体数と一致しています。
それを考えると、B777-200型機のうちJA702AからJA714Aまでの杜くまがSFC修行中に大いにお世話になった計12機が退役となっていくのではと考えられます。
B777-200と同サイズなのはB787-9だが・・・
そして、それらのB777-200型機が今回発注したB787-10型機で置き換えられていくと考えられますが、B777-200型機と全長が近いのは、実はB787-9型機なんですよね。
置き換えられる予定のB787-10型機はB777-200型機とB777-300型機の中間のサイズとなっています。
実際に、現在の国内線のシートマップを見ると、
B777-200型機(405席旧仕様):普通席384席・プレミアムクラス21席
B777-200型機(392席新仕様):普通席364席・プレミアムクラス28席
B787-9型機(395席国内線仕様):普通席377席・プレミアムクラス18席
であり、機体の大きさはB787-9≦B777-200<B787-10<B777-300のように表されます。
対抗するJALでは、主力機としてA350型機の導入を始めており、ファーストクラスやクラスJといった上級座席の需要も高まっています。
それを考えると、B787-10型機の余裕のある機内スペースを生かし、プレミアムクラスが多い座席仕様が登場してくるかもしれません。
また、国内線で運用されているB777-300型機の後継機という役割も併せ持ってくる可能性もあります。
(国際線で運用されているB777-300ER型機がB777-9型機に置き換えられる際に、B777-300型機の後継機として国内線転用される可能性も?)
これにより、ANAの国内線は、羽田=沖縄、新千歳、伊丹、福岡といった主力路線は、B787-9、-10とB777-200(場合によってはB777-300(ER)も)、中堅路線は、B787-8とA321を需要によって使い分け、地方路線はB737MAX8(発注が今後どうなるかは不明)、MRJ、Q84といった形で運用されていくと予想されますね。
まとめ
今回は、ANAが計20機のB787を発注したニュースとともに、今後のANAの国内線を中心に、機材運用に関して考えさせていただきました。
ANAの国内線に関しては、今後は主力路線の中心がB787-9と-10、B777-200、それ以外がA321・B737・MRJ・Q84といったすみ分けがなされていくのではないかと考えられます。
新型コロナウイルスの影響で航空会社の今後が不透明な状況が続いていますが、終息することを祈りたいばかりです。