みなさん、おはこんにちばんは!!
杜くまです。
先日、複数のマスコミからPP以外の判定条件でステータスを獲得できる仕組みを導入するというニュースが流れ、この界隈をざわつかせました。
そして、その新たなステータス判定条件がついに発表となったので、今回はその点について取り上げていきます。
ANAのステータスについて
はじめに、ANAのステータスについて簡単に復習しておきましょう。
判定条件はPPで3ランクに分かれる
ANAのステータスは、「ブロンズ」、「プラチナ」、「ダイヤモンド」の3つに分かれており、その判定条件は、1年間に獲得したPP(プレミアムポイント)となっています。
JALの場合、FOP(ANAでいうPP)もしくは登場回数の2つがステータス判定条件となっているので、それよりもハードルが高いという特徴もあります。
プラチナステータス以上でSFCに申し込める
そして、このうちのプラチナステータス以上になると、スーパーフライヤーズカード(SFC)に申し込むことができるので、これを目指して行うのがSFC修行でしたね。
この他、ANAのステータスやSFC修行に関する詳細は、以下の記事をお読みください。
ステータス維持に向けた各航空会社の対応
しかしながら、コロナ禍による航空需要の減少により、ステータスの維持が難しい状況となっており、2020年に入ってから、ステータス期間の延長、PP2倍(FOP2倍)など、各航空会社が特別措置を行ってきました。
2021年に入ってからも、国際線需要が戻ってくるのは難しいことが見込まれ、ステータス維持が難しい状況が変わりそうにないことを踏まえ、ANA、JALともに対策を打ち出してきました。
JALはボーナスFOPを付与
はじめに発表したのがJALで、2021年度のステータスを持っている方にボーナスFOPを付与することで、ステータスを維持しやすくなるような対策を打ち出しました。
これはかなり衝撃的で、JALの場合はその他の特典も多いことから、ステータス維持が容易になったことは明白で、来年も修行を続けようと思った方は多かったようです。
ANAはステータス判定条件追加
杜くまはANAのDIA会員なので、JALに追随したボーナスPP付与で来年もPLT目指そうかなといった妄想を膨らませていましたが、やはりANAは違う方向性を打ち出してきました。
ANAの場合、先日から非接触決済のANAPayを開始したように、非航空分野にも力を入れており、PPだけでなくANAPayなどのサービス利用をステータス判定条件を追加するという対策を取ってきました。
プレミアムメンバーステイタス獲得チャレンジ2021
それでは、ここからは、新たに発表されたANAのステータス判定条件について詳しく見ていきます。
その名も、「プレミアムメンバーステイタス獲得チャレンジ2021」です。
先日からのニュースを見ていると恒久的なものかと予想していましたが、キャンペーンという形で実施されるようです。
判定条件は3つ
このキャンペーンにおける、ステータス判定条件は3つの項目となっています。
①プレミアムポイント(PP)
1つ目は、プレミアムポイント(PP)です。
2021年中に獲得したPPが判定条件となります。
さすがに非航空分野だけではステータス付与にはならないようですね。
通常の判定条件よりもハードルは低くなっていますが、PPも判定条件の1つとなっています。
②ANAマイレージクラブのサービス利用数
2つ目は、ANAマイレージクラブのサービス利用数です。
以下の11つのサービスを2020年12月16日(水)~2021年12月15日(水)までの期間にいくつ利用したかというのが判定条件の1つとなっています。
◎条件2の対象11サービス
・ANAのふるさと納税
・ANAの保険
・住まい de MILE
・ANA STORE @SKY、国際線機内販売
・空港内店舗(空港売店・空港免税店)
・ANAショッピングA-style
・ANAトラベラーズ
・ANAマイレージモール
・ANAカードマイルプラス
・ANAマイレージクラブモバイルプラス
・マイルが貯まるその他加盟店
なお、同じサービス内で複数回利用した場合でも、サービス利用数は1サービスとしてカウントされる点は注意が必要です。
③ANAカード+ANAPayの合算利用額
3つ目は、ANAカード+ANAPayの合算利用額です。
事前にニュースで報道された条件がこれになりますね。
2020年12月16日(水)~2021年12月15日(水)までにANAカードとANAPayであわせて利用した金額が判定条件の1つとなっています。
しかし、注意が必要な点が多くあるので、以下にまとめました。
・ANAPayへのチャージ分はANAカード利用額に加算されない。
・ANAカード家族会員の利用分は、本会員の利用分に集約される。
・複数枚のANAカードを持っている場合は、いずれか1枚で条件を達成する必要がある。(2枚目以降のANAカードの利用額は合算されない)
・カード付帯の電子マネー利用は対象外。
特に、複数枚のANAカードを持っている方は、1枚に集約する必要がある点は注意が必要ですね。
達成条件は?
では、ここまでで判定条件の3つをどの程度利用すれば、ステータス達成になるのでしょうか。
最も重要な達成条件は以下のようになっています。
なお、OR条件ではなく、AND条件なので、3つの条件をすべて達成する必要があります。
例えばプラチナの場合、獲得PPは30000PPと通常の60%でクリアできますが、7サービス以上の利用と600万円以上の決済ととんでもなく高いハードルが課されています。
最もコスパがよさそうなのは、ダイヤモンドの左側の条件で、獲得PPは50000PP、7サービス以上の利用、600万円以上の決済が達成条件になっています。
事業主の方など、カード決済を多くできる方にとっては達成可能な方もいるのではないでしょうか。
一般庶民にとっては、厳しい条件ですね(;^ω^)
一応、以下に各ステータスの達成条件をまとめておきます。
◎ステータスの達成条件
①ブロンズ
獲得PP:15000PP
サービス利用:4サービス以上
決済額:400万円
②プラチナ
獲得PP:30000PP
サービス利用:7サービス以上
決済額:600万円
③ダイヤモンド
獲得PP:50000PP
サービス利用:7サービス以上
決済額:600万円
もしくは
獲得PP:80000PP
サービス利用:4サービス以上
決済額:400万円
これまでの条件も維持
ところで、400万円や600万円も決済ができないような一般庶民はステータスを目指すのが事実上不可能になったのかと心配になる方もいるかもしれませんが、安心してください。
今回の話は、あくまでもこれはキャンペーンであるため、これまでのPPのみによるステータス判定条件も維持されます。
ANAからも「これまでのステータス判定条件が変更になったのか」という質問に対して、以下のような回答が紹介されています。
既存のステイタス獲得条件に加えて、キャンペーン限定の獲得条件を設けました。
ご搭乗のみで獲得が難しかったステイタスも、ANAのサービスを日常にご利用いただくことで、ステイタス獲得へのチャンスが広がります。
また、このキャンペーンでステータスを目指す場合には、エントリーが必要なので、以下のサイトより参加登録を忘れずに行うようにしてください。
杜くまの個人的な感想
最後に、このキャンペーンに関して、杜くまの個人的な感想を述べさせていただきます。
杜くまはしがないANAファンでANAを応援しているので、あまり否定的な意見は言いたくはないのですが、正直言ってがっかりしました。
JALのボーナスFOPに関しては、「ぜひみなさん乗ってステータスを目指してください」と明白なメッセージとなっており、JALを応援している方は、誰でも参加でき、たくさん乗って応援しようという気持ちになったと思います。
一方で、ANAのキャンペーンは3つ目の条件の決済額が400万円あるいは600万円と非常に厳しい金額が設定されています。
JCBの調査によると、1番多く使うカードで月20万円以上利用する方ですら全体の3~4%となっており、条件である年間600万を達成するための月50万円以上利用する方は、別調査のデータですが、0.5%にも満たないようです。
もちろん、航空会社側も簡単にステータスを配るわけにはいかないので、こういう厳しい設定になるのは仕方がないとは思っていますが、データにもわかるように、かなりの富裕層、あるいは事業目的で高額のカード利用をできる方しかそもそも達成の見込みすら立たないというキャンペーンになっています。
JALは(ステータス保有者なら)誰でも参加できますが、ANAは富裕層や事業者のみ優遇されており、ただただANAを応援したいという杜くまのような人間にとっては少しイメージダウンしてしまったかなという印象です。
しかし、そもそも、条件の決済額を満たせない一般庶民の場合はこれまで通りPPを稼げばいいわけです。
仮に、ボーナスPPのようなことをやってしまうと、ボーナスの分を乗らなくなってしまう人も多くなり、航空分野の収益が下がってしまうことを考えると、今後も高い路線に高い運賃クラスで乗ってくれるであろう富裕層を優遇することはビジネス的には当たり前のことかもしれませんね。
というわけで、結論を出すと、ANAを応援したいならキャンペーンなど無視して、黙ってPPを稼ぐために乗りまくろう!!ということになりますね。
杜くまも、DIA維持は金銭的に厳しいですが、アップグレードポイントを多く獲得するために、数万単位でPPを獲得できるように来年も十数フライトを利用したいと思っています。
まとめ
今回は、ANAから発表された新たなステータス判定条件である「プレミアムメンバーステイタス獲得チャレンジ2021」について取り上げさせていただきました。
JALのボーナスFOP付与というニュースの後だったので、非常に注目していましたが、蓋を開けてみると、これまでの条件は維持され、キャンペーンという形で新たな判定条件が発表されました。
中身を見てみると、獲得PPの条件が少なくなっている一方で、高額なANAカード+ANAPay利用という条件があり、学生をはじめ、一般庶民にも縁遠いキャンペーンとなっており、がっかりした方も多かったのではないでしょうか。
唯一の救いだったのが、これまでのステータス判定条件に決済額が追加される形ではなく、別のステータス判定条件が用意されたことでした。
富裕層や事業者を除く多くの方は決済額の条件をクリアするのは難しいと思われるので、これまで通り、PLTなら50000PP、DIAなら100000PPを目指すようにしましょう。
こういう時期だけど、ステータスのサービスは維持して欲しいですね。