みなさん、おはこんにちばんは!!
杜くまです。
これまで陸マイラー御用達のクレカとしてもてはやされてきた?SPGアメックスですが、2022年2月で新規受付が終了し、新たな時代がスタートしています。
今回は、SPGアメックスの後継カードとなるマリオットボンヴォイAMEX(一般/プレミアム)について陸マイラー目線から評価していきます。
SPGアメックスはどんなカードだったのか
はじめに、SPGアメックスがどのようなカードであったのかを振り返ってみたいと思います。
カードの基本情報は以下の通りでした。
【年会費】¥31000+税
【入会資格】満20歳以上で安定した収入があること
【海外旅行保険】最高1億円
【国内旅行保険】最高5000万円
(共に利用付帯)
【ショッピング保険】最高500万円
【ポイントプログラム】マリオット・ボンヴォイ・ポイント
【ポイント還元】100円=3ポイント(3ポイント=1~1.25ANA・JALマイル)
年会費は3万円越えと非常に高かったですが、以下の4つの強みがありました。
- ANA・JALなど40社以上のマイルを貯められる
- ANA・JALマイル還元率が1.25%
- ポイント有効期限が実質無期限
- カード更新時に「無料宿泊特典」が付与
このうちの4つ目が非常に大きく、マリオット・インターナショナル(マリオットホテル、シェラトン、ザ・リッツ・カールトンなど)の対象ホテル(普通に泊まったら3万円以上する)に1泊無料で宿泊できるため、年会費を回収できることから陸マイラーに人気でした。
マリオットボンヴォイAMEXで何が変わったのか
以上のような強みのあったSPGアメックスでしたが、2022年2月に新規受付が終了し、マリオットボンヴォイAMEXとして生まれ変わりました。
なお、SPGアメックスの現ユーザーも次回更新時からマリオットボンヴォイAMEX(プレミアム)に切り替わることになります。
マリオットボンヴォイAMEXとSPGアメックスの比較
ここからは、マリオットボンヴォイAMEX(一般、プレミアム)とSPGアメックスの比較を行っていきます。
マリオットボンヴォイAMEXは一般カードとプレミアムカードの2枚が用意されていますが、SPGアメックスの後継は後者になっています。
マリオットボンヴォイAMEX(一般) | マリオットボンヴォイAMEX(プレミアム) | SPGアメックス | |
年会費(本会員) | ¥23,100 | ¥49,500 | ¥34,100 |
年会費(家族会員) | ¥0(1枚目) | ¥0(1枚目) | ¥17,050 |
ANA・JALマイル還元率 | 0.833% | 1.25% | 1.25% |
Marriott Bonvoyエリート会員資格 | シルバー | ゴールド | ゴールド |
会員資格アップグレード | ゴールド(年間100万円以上使用) | プラチナ(年間400万円以上使用) | なし |
無料宿泊特典 | あり(~35,000ポイント)(年間150万円以上使用) | あり(~50,000ポイント)(年間150万円以上使用) | あり(~50,000ポイント) |
宿泊実績 | 5泊 | 15泊 | 5泊 |
この表を見ていただけるとわかるように、いくつか改良されている部分はあるものの、大きな目玉であった無料宿泊特典に条件が追加されるなど改悪が目立ちます。
マリオットボンヴォイAMEX(プレミアム)とSPGアメックス
まずは、SPGアメックスと後継のマリオットボンヴォイAMEX(プレミアム)を比較してみます。
年会費が5万円近くなり約1万5千円のUPとなった一方、家族カードが1枚無料になり、本カード+家族カード1枚を保有したときのトータルコストは安くなりました。
また、年間400万円以上の使用でMarriott Bonvoyプラチナエリートが与えられるようになったのも大きな違いです。
◎Marriott Bonvoyプラチナエリートの特典例(ゴールドとの違い)
- 優先レイトチェックアウト(14→16時)
- 客室アップグレード(一部スイート含む)
- ラウンジへのアクセス
- 客室タイプの保証
- ウェルカムギフト保証
通常、このプラチナエリートには年間50泊の実績が必要であるため、カード使用だけで与えられるのは大きなメリットです。
一方、SPGアメックスでは無条件で更新時に付与されていた大目玉の無料宿泊特典ですが、マリオットボンヴォイAMEX(プレミアム)では年間150万円以上の使用という条件が追加されました。
このカードは無料宿泊特典によって年会費を回収できるのが人気の理由だったため、年間のカード使用額が150万円未満の方には無意味でただただ無駄なカードになってしまいました。
また、仮に年間150万円以上使用する人でも、家族カードを考慮しなかった場合は維持費が高くなっているため、無料宿泊特典目当ての保有は以前よりもお得度が小さくなっています。
中には、ANA・JALマイルの還元率1.25%やポイント実質無期限に魅力を感じる方もいるかもしれません。
しかし、ANAの場合は年会費約1万円で還元率1.3%の「ANA VISA ワイドゴールドカード」、ポイント有効期限なしで還元率1%の「ANAアメリカン・エキスプレス・カード」があります。
JALの場合もセゾン・マイル・クラブに登録した「セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード」が還元率1.125%でポイント有効期限なしとなっています。
そのため、ANA・JALマイルの還元率1.25%やポイント実質無期限がカード選択の重要ポイントであると考えるのであれば、別のカードを検討すべきです。
したがって、マリオットボンヴォイAMEX(プレミアム)を持つべきなのは、
確実に年間150万円以上使用し無料宿泊特典をGETできる、かつ定期的にマリオット系列のホテルに宿泊する方
であると杜くまは考えます。
マリオットボンヴォイAMEX(一般)とSPGアメックス
続いて、新設されたマリオットボンヴォイAMEX(一般)とSPGアメックスを比較していきます。
このカードは年会費が¥23,100とSPGアメックスよりも安く維持することが可能です。
また、年間100万円以上の使用でMarriott Bonvoyゴールドエリートが与えられ、マリオットボンヴォイAMEX(プレミアム)と同様に年間150万円以上の使用で無料宿泊特典が付与されます。(※ただし、35000ポイントまでのホテル)
そのため、年間150万円以上使用する方にとっては、SPGアメックスよりも維持費が安く、かつ、Marriott Bonvoyゴールドエリート・無料宿泊特典が付与されるカードという印象です。
一方、陸マイラーとしてANA・JALマイルを貯めることを念頭に置くと還元率が1%にも満たない並以下のカードを言わざるを得ず、マイルを貯めるためのカードは別に用意すべきです。
無料宿泊特典に関しても上限35000ポイントまでとなっており、プレミアムカードの上限50000ポイントまでとのホテルのグレードの差を考えると、実質1~2万円ほどの差があります。
したがって、マイルを貯めるために別に用意するカードの年会費や無料宿泊特典の上限ポイントの差を考えると一般カードとプレミアムカードの年会費の差(¥26,400)は埋まってくると考えます。
このマリオットボンヴォイAMEX(一般)を持つべきなのは、強いて言うならば、
確実に年間150万円以上使用し無料宿泊特典をGETできる、かつ年1回の無料宿泊特典を使用したいがプレミアムカードの年会費は払えない方
となってくるでしょうか。
マリオットボンヴォイAMEXを作るべき人とは?
以上で、マリオットボンヴォイAMEXとSPGアメックスの比較をしてきましたが、最後に陸マイラー向けにどのような方におすすめなのかということを簡単にまとめておきます。
正直、マリオットボンヴォイAMEX(一般)はマイル還元率の低さから使い物にならず、陸マイラーとしてマイルを貯めるのであればメインカードにすることはできません。
個人的には作るのであれば、プレミアムカードの方を選択すべきであると考えます。そのプレミアムカードも陸マイラーの皆さんにおすすめできるわけではなく、
確実に年間150万円以上使用し無料宿泊特典をGETできる、かつ定期的にマリオット系列のホテルに宿泊する方
に限られてくると考えます。
もしこの記事を読んで、それでもマリオットボンヴォイAMEXに魅力を感じたという方。このマリオットボンヴォイAMEXに関してはポイントサイトからの入会よりもアメックス紹介プログラムからの入会の方が圧倒的にお得になっています。
もし周囲に紹介してくれる方がいない場合には杜くまが紹介させていただきますので、以下のフォームよりお問い合わせください。
まとめ
今回は、SPGアメックスの後継カードとして登場したマリオットボンヴォイAMEXを取り上げさせていただきました。
SPGアメックスの最大の目玉であった無料宿泊特典に条件が付くなど改悪の部分が目立った気がします。
一方、カード使用額に応じてプラチナエリートが付与されるようになるなどの改良も見られました。
個人的な印象としては、高額のカード決済ができ、定期的にマリオットのホテルを使用するようなどちらかというと富裕層を取り囲み、無料宿泊特典のみをGETしたいようなユーザーは排除したかったのかなということを感じました。
無料宿泊特典に魅力を感じてSPGアメックスを使用していた陸マイラーには残念な改悪となり、今後は各々の考えに応じて維持するのか、違うカードにメインカードを変更するのかを選択する必要がありそうですね。